社長挨拶
弊社は、今日まで設備専門コンサルタントとして業務を行ってきました。しかしながら、その主業務は、施設の新築、増改築、そして15年から20年毎の改修時における設計・施工監理業務であり、業務完了後の施設の運営段階に関しては、ほとんど関わりを持ち得なかったのが現状であると言わざるを得ません。それは、施設の30年から40年のライフサイクルのほんの一瞬でしかありません。
地球温暖化の主要因であるCO2排出量のデータによると、施設のライフサイクルCO2排出量は、日本のCO2総排出量の約43%であります。その内の約80%が、竣工後の施設運営及び改修工事による排出量と言われています。
またライフサイクルコストから分析すると、竣工後の運営コストは、建設コストの5倍から6倍のコストが必要であると言われています。
これは何を意味するのでしょうか。これまでの業務内容を反省すると同時に、これからの我々設備技術者の責務と責任の重大さを肝に銘じなければならないと考えます。
弊社では、ライフサイクルコスト及びCO2削減のためには、施設の新築・運営・改修、そして廃棄に至るライフサイクルの全てに対して、我々設備技術者が、業務として積極的に関与し、技術提供を行うことが最も重要であると考えています。
そのための具体的な業務として、
- 新築増改築時に、躯体の長寿命化(100年程度)及び設備システムの省エネ設計を行う。
- 竣工後の施設運営において、業務として積極的に関わり、その施設が常に最適運転を行い、そのポテンシャルが最大限発揮できる様、技術提供を行う。
- 管理運営の過程としての定期的(15年から20年)な大規模改修において、設備システムの省エネ設計を行う。
以上が重要であると考えています。各業務は、それぞれ関連性を持っており、一貫した継続業務において、ライフサイクルコスト及びCO2削減に最も効果的であり、発注者の利益になるものと考えています。
代表取締役 秋吉 穰